厚生労働省では、平成28年度「過労死等に関する実態把握のための労働・社会面の調査研究事業」の報告書を取りまとめました。(※委託事業。委託先:みずほ情報総研株式会社)
この調査研究は、「過労死等の防止のための対策に関する大綱」(平成27年7月24日閣議決定、以下「大綱」という)において、過労死等の発生要因は明らかでない部分が少なくないため、実態解明のための調査研究が早急に行われることが重要であるとされていることから、平成27年度より実施しているものです。
①残業時間の減少に資する対策
・労働時間を正確に把握すること
・残業手当を全額支給すること
・残業を行う場合に『所属長が残業を承認する』こと
②年次有給休暇の取得日数の増加に資する対策
・労働時間を正確に把握すること
・残業手当を全額支給すること
・残業時間を0時間に近づけること
③メンタルヘルスの状態の良好化に資する対策
・労働時間を正確に把握すること
・残業手当を全額支給すること
・残業時間を0時間に近づけること
・残業を行う場合に『所属長が残業を承認する』こと
・裁量をもって仕事を進めることができること
・「仕事に誇りややりがいを感じる」または「適当な仕事量である」職場環境を構築すること
④メンタルヘルスの状態の悪化を招く職場の要因
・最長の週の残業時間が30時間以上であること
・ハラスメントがある職場
以上の結果から企業として取り組むべき課題は
1.労働時間を正確に把握し、残業手当を全額支給する
2.残業を行う場合に、「所属長が残御を承認」し、残業時間を0時間に近づける
3.裁量をもって仕事を進めることができるようにし、「やりがいがあり、適当な仕事量である職場」を構築する
4.ハラスメントを無くす
以上の結果から企業として取り組むべき課題は
1.労働時間を正確に把握し、残業手当を全額支給する
2.残業を行う場合に、「所属長が残御を承認」し、残業時間を0時間に近づける
3.裁量をもって仕事を進めることができるようにし、「やりがいがあり、適当な仕事量である職場」を構築する
4.ハラスメントを無くす
○自動車運転従事者(バス、タクシー、トラック)に係る調査結果
①企業調査、労働者調査共通する所定外労働が発生する主な理由
・バス:「仕事の特性上、所定外でないとできない仕事があるため」、「人員が足りないため」
・タクシー:「人員が足りないため」、「予定外の仕事が突発的に発生するため」
・トラック:「取引先の都合で手待ち時間が発生するため」、「仕事の特性上、所定外でないとできない仕事があるため」
②労働者調査において、業務関連のストレスや悩みの内容
・バス運転者:「長時間労働の多さ」
・タクシー運転者:「売上・業績等」
・トラック運転者:「仕事での精神的な緊張・ストレス」
○外食産業に係る調査結果
①企業調査、労働者調査共通する所定外労働が発生する主な理由
・スーパーバイザー等(※):「人員が足りないため」、「予定外の仕事が突発的に発生するため」
・店長:「人員が足りないため」、「欠勤した他の従業員の埋め合わせが必要なため」
・店舗従業員:「人員が足りないため」、「業務の繁閑の差が激しいため」
※スーパーバイザー等とは、スーパーバイザー・エリアマネージャー(複数の店舗を担当し、売上やレイアウト、在庫管理等の店舗運営について支援・指導を行う者)のことをいう。
②労働者調査において、業務関連のストレスや悩みの内容
・スーパーバイザー等と店長:「売上げ・業績等」
・店舗従業員:「仕事での精神的な緊張・ストレス」
・労働時間が長くなると、疲労蓄積度(仕事による負担度)が高い者や、ストレスを感じている者の割合が高くなる。
・休日における息抜き・趣味活動・家族の団らん等の時間が足りていると感じている者については疲労蓄積度(仕事による負担度)が低くなる
・労働時間が長い者であっても、自分のペースで仕事ができる者については、疲労蓄積度(仕事による負担度)が低くなる傾向にある。
詳細については下記を参照ください。
平成28年度「過労死等に関する実態把握のための労働・社会面の調査研究事業報告書」
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