2017年2月10日金曜日

同一労働同一賃金 法整備の議論を開始


 今月7日、第12回「同一労働同一賃金の実現に向けた検討会」が開催され、その資料が厚生労働省から公表されました。
 昨年末に「同一労働同一賃金ガイドライン案」が策定され話題になっているところですが、これに基づく法整備の議論がスタートしました。同検討会では、次のような「法整備に向けた論点(パート・有期雇用関係)」が示されています。
1.司法判断の根拠規定の整備関係
〇現行法制は、「司法判断の根拠規定」として十分に機能を果たしているか。(規定の明確性等)
○比較対象労働者をどのように定義するか。
2.説明義務の整備・いわゆる「立証責任」関係
〇説明義務の在り方(意義・説明の時期・具体的内容等)
〇いわゆる「立証責任」の実態
〇待遇差に対する規範の在り方(合理/不合理)
〇いわゆる「立証責任」と説明義務との関係性
3.その他(履行確保の在り方等)
〇非正規雇用労働者を含む労使のコミュニケーションの在り方(個別労使・集団的労使)
〇司法による待遇改善と行政ADR(裁判外紛争解決手続)・報告徴収等による待遇改善の利点・欠点
〇法制の枠組みの在り方/パート-有期雇用の間の規制レベルの違い
〇法整備とガイドライン案の関係性(法的根拠・法的効力)
 安倍総理は、今月初めに開催された「働き方改革実現会議」の席でも、「同一労働同一賃金の法制度の在り方について大切なことは、不合理な待遇差の是正を求める労働者が、最終的には、実際に裁判で争うことが可能な法制度とすることだ」と述べており、労働者視点での法的担保を築くということが、法整備の議論の原点といえそうです。それを実現すべく、今後、上記の論点が整理されていくことになると思われます。
 今国会で、同一労働同一賃金に関する法案(パートタイム労働法、労働者派遣法などの改正法案)の審議ができるのか? 動向に注目です。
詳しくは、こちらをご覧ください。
<同一労働同一賃金の実現に向けた検討会 資料>
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000150882.html
※「法整備に向けた論点(パート・有期雇用関係)」については、「資料1」参照

協会けんぽ 保険料率の変更を決定

 全国健康保険協会から、一般保険料率(都道府県単位保険料率)及び介護保険料率の変更を決定したとのお知らせがありました。
 先日、全国健康保険協会の運営委員会において案が固まった段階でお伝えしましたが、その案のとおりの変更となっています。
<変更の概要>
・都道府県単位保険料率については、平均10%は維持。
→引き上げとなる支部(24支部)、引き下げとなる支部(20支部)、変更がない支部(3支部)
例)東京都: 9.96%→「 9.91%」
  大阪府:10.07%→「10.13%」
・介護保険料率(全国一律)は、1.58%から「1.65%」に引き上げ
平成29年3月分(4月納付分)から変更後の保険料率が適用されることになります。

各都道府県における保険料率などについて、こちらでご確認ください。
・平成29年度の保険料率の決定について
http://www.kyoukaikenpo.or.jp/home/g3/cat330/sb3130/h29/290210
なお、都道府県単位保険料率の内訳(特定保険料率と基本保険料率)、日雇特例被保険者の保険料額、船員保険の保険料率まで確認しておきたい方は、こちらをご覧ください(平成29年3月1日から適用される全国健康保険協会の定款です)
・定款(平成29年3月1日から)
http://www.kyoukaikenpo.or.jp/~/media/Files/honbu/other/teikan/170301teikan.pdf

2017年2月9日木曜日

厚労省 「テレワーク」に関するホームページを新設


 厚生労働省が開設する「働き方・休み方改善ポータルサイト」内に、「テレワーク」に関するページが新設されました。
このページでは、テレワークの説明、テレワーク推進の効果、推進に向けた取組のほか、テレワークの取組事例も紹介されています。

 「推進に向けた取組」をみると、「職場意識改善助成金(テレワークコース)」のページにもつながるようになっています。
厚生労働省が、テレワークの普及促進に力を入れていることが分かりますね。

 テレワークは、
①「従業員の育児や介護による離職を防ぐことができる」
②「遠隔地の優秀な人材を雇用することができる」
③「災害時に事業が継続できる」
など、多くのメリットをもたらすと、このページでも紹介されていますが、実際に導入するに当たっては、企業におけるルール作りが必要となりますね。

 今後、さらに、テレワークなどの“多様な働き方”が普及していくことが予想されます。これに対応すべく、知識を磨いておいた方がよさそうですね。
 
詳しくは、こちらをご覧ください。
http://work-holiday.mhlw.go.jp/telework/

介護保険法等の改正法案 国会に提出

 今月7日、「地域包括ケアシステムの強化のための介護保険法等の一部を改正する法律案」が、国会に提出されました。
 この改正法案は、
①地域包括ケアシステムを強化するため、市町村介護保険事業計画の記載事項への被保険者の地域における自立した日常生活の支援等に関する施策等の追加
②当該施策の実施に関する都道府県及び国による支援の強化
③長期療養が必要な要介護者に対して医療及び介護を一体的に提供する介護医療院の創設
④一定以上の所得を有する要介護被保険者等の保険給付に係る利用者負担の見直し
⑤被用者保険等保険者に係る介護給付費・地域支援事業支援納付金の額の算定に係る総報酬割の導入
等の措置を講ずることとするものです。

 「一定以上の所得を有する要介護被保険者等の保険給付に係る利用者負担の見直し」が柱といわれています。実現すれば、平成30年8月から、現在2割負担の方のうち特に所得の高い層の介護サービス利用時の自己負担割合が「3割」に引き上げられます(ただし、月額4万4400円の負担の上限を設ける予定)
“所得の特に高い層”の所得の基準は政令で取決められることになりますが、単身で年金収入のみの場合であれば344万円以上の方を3割負担の対象とする予定のようです。動向に注目です。

全体像は、こちらでご確認ください。
<地域包括ケアシステムの強化のための介護保険法等の一部を改正する法律案(平成29年2月7日提出)>
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/soumu/houritu/dl/193-06.pdf

2017年2月7日火曜日

税制改正法案 国会に提出 2017年2月3日

 今月3日、平成29年度税制改正大綱で取りまとめられた事項を盛り込んだ「所得税法等の一部を改正する等の法律案」が、国会に提出されました。
 この改正法案は、我が国経済の成長力の底上げのための就業調整を意識しなくて済む仕組みの構築及び経済の好循環の促進、酒類間の税負担の公平性の回復等、国際的な租税回避への効果的な対応等の観点から、
①配偶者控除及び配偶者特別控除の見直し
②試験研究を行った場合の税額控除制度及び所得拡大促進税制の見直し
③中小企業向け設備投資促進税制の拡充等
④酒税の税率構造及び酒類の定義の見直し
⑤外国子会社合算税制の見直し
⑥災害に関する特例の整備
⑦納税環境の整備
⑧租税特別措置の見直し等
所要の措置を講ずることとするものです。
 各世帯はもちろん、各企業における年末調整などにも影響する「配偶者控除及び配偶者特別控除の見直し(個人所得課税関係)※」が最も気になるところでしょうか。
※配偶者控除及び配偶者特別控除の見直しの概要
・所得控除額38 万円の対象となる配偶者の所得上限の引上げ(給与収入の場合:150 万円(現行の配偶者控除においては103 万円))
納税者本人に所得制限(給与収入の場合:1,120 万円で控除額逓減開始、1,220 万円で消失)

 また、所得拡大促進税制の見直し、中小企業向け設備投資促進税制の拡充など、法人課税関係の改正案も、実現すれば、うまく活用できるものがあるかもしれません。動向に注目です。

詳しくは、こちらをご覧ください【財務省】
<所得税法等の一部を改正する等の法律案>
・概要
http://www.mof.go.jp/about_mof/bills/193diet/st290203g.pdf
・法律案要綱
http://www.mof.go.jp/about_mof/bills/193diet/st290203y.pdf

労働保険関係各種様式 ダウンロード様式をご利用の皆様へ


 厚生労働省より、「労働保険関係様式(ダウンロード様式)印刷時の注意事項」というお知らせがありました。
 ご利用の方は、念のためご確認を!
・労働保険関係様式(ダウンロード様式)印刷時の注意事項
印刷時の注意事項
(1)印刷したダウンロード様式をコピーしたものは使用しないでください。
(2)必ず「両面印刷」を行ってください。
(3)黒のインクで印刷をしてください。また、インクの掠れや汚れがないように印刷を行ってください。
(4)プリンタ等で印刷する際は、「ページの拡大・縮小」、「ページの回転・中央配置」等の処理を行わないでください。
(5)依頼書の印刷に使用する用紙については、A4サイズ(白色)で、汚れ・曲がり・濡れ・破損・変色等がないものを使用してください。
(6)印刷したダウンロード様式に欠け、滲み、途切れ等の問題がないことを確認してください。特に、ダウンロード様式の四隅に「フルローテーションマーク(2mm×5mmの横長長方形、右上のみL字型)」(以下の「印刷後のダウンロード帳票のイメージ図」参照)が正しく印刷されていることを確認してください。
詳細は下記をご覧ください

2017年2月5日日曜日

時間外労働の上限規制 月60時間、繁忙期は100時間で調整

 今月28日、政府が働き方改革で検討する時間外労働の上限規制について、「政府が、残業時間の上限を月60時間(繁忙期は100時間)で調整している」という報道が流れました。
 今後、来月1日の政府の働き方改革実現会議で具体的な議論を開始し、今国会への労働基準法の改正法案の提出を目指すとのことです。働き方改革実現会議において、議論に進展がありましたら、その資料などを紹介させていただきます。

<今回の時間外労働(残業時間)の上限規制改革のイメージ>
労働基準法における原則的な労働時間の上限は、1日8時間・1週40時間。
36協定を結ぶと、原則的な労働時間を超えた残業が認められる。
●現 行
・その残業時間は、「月45時間、年360時間」までとするのがのぞましい。
・労使間で特別条項を付ければ、1年のうち6か月までは残業時間に上限なし。
・36協定がある限り、長時間の残業を設定しても罰則なし。
●今回示された改革の方向
・その残業時間の上限を、原則として「月45時間、年360時間」と規定。
・その上で、企業の繁忙期に対応できるよう、1年のうち6か月までは例外を設け、「月100時間」、「2か月の月平均80時間」までの残業を認める。
・その場合でも、残業時間を「年720時間」、「月平均60時間」以内に抑えるよう義務づけ。36協定があっても、違反に対しては、罰則を科す。