2017年9月17日日曜日

働き方改革 労政審が法案の要綱をおおむね妥当と答申

 労働政策審議会は、厚生労働大臣から諮問を受けていた「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案要綱」について、各分科会などでの審議の結果、今月15日に答申を行いました。

 答申の内容は、「おおむね妥当」但し、反対意見を付記。
 企画業務型裁量労働制の対象業務の拡大と高度プロフェッショナル制度の導入について、連合を中心とする労働者代表委員は反対。対象業務の範囲の明確化、健康確保措置の強化といった修正を考慮しても、「長時間労働を助長するおそれがなお払拭されていない」。
 この答申を受けて、厚生労働省では、おおむね妥当とされた法律案要綱に沿って、具体的な法律案の作成に取り掛かることになります。
 政労使の全面合意はなりませんでしたが、秋の臨時国会への法律案提出は実現しそうです。今後の動向に注目です。
  

【法律案要綱のポイント】

1.働き方改革の総合的かつ継続的な推進(雇用対策法)

2.長時間労働の是正、多様で柔軟な働き方の実現等
(1) 労働時間に関する制度の見直し(労働基準法)
・時間外労働の上限について、月45時間、年360時間を原則
・臨時的な特別な事情がある場合でも年720時間、単月100時間未満(休日労働含む)、複数月平均80時間(休日労働含む)を限度に設定。
・月60時間を超える時間外労働に係る割増賃金率(50%以上)について、中小企業への猶予措置を廃止する。
・使用者は、10日以上の年次有給休暇が付与される労働者に対し、5日について、毎年、時季を指定して与えなければならないこととする。
・企画業務型裁量労働制の対象業務への「課題解決型の開発提案業務」と「裁量的にPDCAを回す業務」の追加
・高度プロフェッショナル制度の創設等を行う。(企画業務型裁量労働制の業務範囲を明確化・高度プロフェッショナル制度における健康確保措置を強化)
(2) 勤務間インターバル制度の普及促進等(労働時間等設定改善法)
・事業主は、前日の終業時刻と翌日の始業時刻の間に一定時間の休息の確保に努めなければならないこととする。
(3) 産業医・産業保健機能の強化(労働安全衛生法等)    
・事業者から、産業医に対しその業務を適切に行うために必要な情報を提供することとするなど、産業医・産業保健機能の強化を図る。 

3 雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保
(1) 不合理な待遇差を解消するための規定の整備(パートタイム労働法、労働契約法、労働者派遣法)
・短時間・有期雇用労働者に関する正規雇用労働者との不合理な待遇の禁止に関し、個々の待遇ごとに、当該待遇の性質・目的に照らして適切と認められる事情を考慮して判断されるべき旨を明確化。
・有期雇用労働者の均等待遇規定を整備。派遣労働者について、(a)派遣先の労働者との均等・均衡待遇、(b)一定の要件※を満たす労使協定による待遇のいずれかを確保することを義務化。
・これらの事項に関するガイドラインの根拠規定を整備。 
(※)同種業務の一般の労働者の平均的な賃金と同等以上の賃金であること等
(2) 労働者に対する待遇に関する説明義務の強化(パートタイム労働法、労働契約法、労働者派遣法)
・短時間労働者・有期雇用労働者・派遣労働者について、正規雇用労働者との待遇差の内容・理由等に関する説明を義務化。
(3) 行政による履行確保措置及び裁判外紛争解決手続(行政ADR)の整備
・(1)の義務や(2)の説明義務について、行政による履行確保措置及び行政ADRを整備。
【施行期日】
1.公布日:平成31年4月1日 
      2の(1)中小企業における割増賃金率の見直しは平成34年4月1日
      3の中小企業におけるパートタイム労働法・労働契約法の適用は平成32年4月1日
詳しくは、こちらをご覧ください。
<「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案要綱」の答申 >
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000177380.html

 

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