2017年8月31日木曜日

両立支援等助成金に関する周知要請(厚生労働省)

 厚生労働省より全国社会保険労務士会連合会に対して両立等支援助成金に関する資料の周知要請がありましたので内容を紹介します。
 両立支援等助成金は働き方改革を目指す安倍政権の目玉施策です。うまく利用して、仕事と家庭の両立を支援し、働きやすい職場を目指してください。

両立支援等助成金の概要
①事業所内保育施設コース(新規計画の認定申請は受付停止)
②出生時両立支援コース
 ・男性に一定期間の連続した育児休業を取得させた事業主に支給
 育休1人目:57万円、育休2人目以降:14.25万円
③介護離職防止支援コース
 ・介護を行うための勤務時間制限制度の利用を円滑にするための取組を行った事業主に支給
 介護休業の利用:57万円、介護制度の利用28.5万円
④育児休業等支援コース
 ・労働者に育児休業取得、職場復帰させた中小企業事業主に支給
 育児休業取得時:28.5万円、職場復帰時:28.5万円、職場支援の取組:19万円
 代替要員確保時:一人当たり47.5万円
⑤再雇用者評価処遇コース
 ・適切に評価され、配置・処遇される再雇用制度を導入し、希望する者を採用した事業主に支給
 再雇用1人目:38万円、再雇用2~5人目:28.5万円 
⑥女性活躍加速化コース
 ・女性の活躍に関する「数値目標」、数値目標の達成に向けた「取組目標」を盛り込んだ「行動計画」を策定し、目標を達成した事業主に支給
 加速化Aコース(取組目標達成):28.5万円、
 加速化Nコース(数値目標達成):28.5万円、管理職比率達成:47.5万円

詳細は下記ホームページをご覧ください。

雇用・所得堅調も消費支出低迷(平成29年7月 厚生労働省)

求人倍率 43年5か月ぶりの高水準(1.52倍)も消費支出は低迷▲0.2

 今月29日の閣議で、平成29年7月の数値が厚生労働大臣より報告があった。
①「平成29年7月の有効求人倍率は前月より0.01ポイント上昇し、1.52倍と43年5か月ぶりの高水準となった。正社員の有効求人倍率は1.01倍と前月に引き続き1倍を上回った。。
完全失業率は前月と同水準の2.8パーセントで現在の雇用情勢は着実に改善が進んでいる
7月の1世帯当たり消費支出は▲0.2と前年実績を下回った。
 報道機関などの分析では、「雇用・所得堅調も消費支出低迷」、「好循環は道半ば」といったものが目立ちます。

<閣議の概要など/平成29年8月29日(火)午前>

2017年8月29日火曜日

「高ストレス者」を選定する方法」の具体的な手順を公開 厚労省

 平成29年8月28日、厚生労働省は、ストレスチェック制度実施の解説資料のうち、「数値基準に基づいて「高ストレス者」を選定する方法」の具体的な手順を公開しました。

1 合計点数を使う方法
2 素点換算表を使う方法

詳しくは、こちらをご覧ください。
厚労省HP:数値基準に基づいて「高ストレス者」を選定する方法
http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/anzeneisei12/pdf/150803-1.pdf

パートなどである女性に関する調査(連合)

女性が働くことに対する周りの理解不足に不満

 連合(日本労働組合総連合会)は、本年7月26日~28日の3日間、「非正規雇用で働く女性に関する調査」を、インターネットリサーチにより実施し、全国の非正規雇用(有期契約社員・嘱託社員、臨時・非常勤公務員、派遣社員、パートタイマー、アルバイト)で働く20歳~59歳の女性1,000名の有効サンプルを集計。今月25日に、その結果が公表されました。 
 現在、政府が主導して、女性の活躍を促進する取り組みが進められていますが、非正規雇用で働く女性は、女性の活躍を促進する取り組みに対してどのように感じているか?といった調査も行われており、「女性だけに働くことと家事・育児の両立を求める風潮に疑問を感じる」が最も多く44.1%、次いで、「非正規雇用の女性の働き方にも目を向けてほしい」が34.8%、「女性活躍に関する制度だけでなく、現場の理解が高まればいいと思う」が21.9%などという結果でした。やはり、女性が働くことに対して、周りの理解が不足していることに不満を感じている実態が浮き彫りになりました。
  詳しくは、こちらをご覧ください。
<非正規雇用で働く女性に関する調査2017>
https://www.jtuc-rengo.or.jp/info/chousa/data/20170825.pdf

2017年8月27日日曜日

パワハラ相談は6.5%増加(厚生労働省がデータを更新 2017年8月)

厚生労働省は「データで見るパワハラ」をリニューアルしました。
平成28年度の相談件数は70,917件で前年比4,315件、6.5%の増加となりました。

併せて、「パワーハラスメント対策導入マニュアル」を更新しました。
詳しくは厚生労働省の「明るい職場応援」ホームページをご覧ください。

明るい職場応援団
データで見るパワハラ
パワーハラスメント対策導入マニュアル(第2版)

都道府県等労働局相談件数の推移

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2017年8月24日木曜日

【厚生労働省】ポータルサイトのご紹介


厚生労働省では、各テーマごとにポータルサイトを開設しております。
それぞれのポータルサイトでは、根拠法令、通達、対応事例、規程例および
パンフレットの公開など、実務対応にあたって参考となる情報が多数掲載されております。
詳細につきましては、以下URLをご参考ください。

【厚生労働省ポータルサイト(抜粋)】
1.働き方全般

2.女性活躍


              

事務所通信2017年9月号をアップロードしました。

事務所通信2017年9月号の内容は下記の通りです。

 1.平成29年度の地域別最低賃金額改定の目安を公表
 2.長時間労働が疑われる事業場に対する監督指導結果を公表
 3.配偶者控除及び配偶者特別控除の見直し②
 4.厚生年金保険料が9月分(10月納付分)から引き上がります
 5.お仕事カレンダー9月

事務所通信2017年9月号はこちら

過去の事務所通信はこちら

本年9月分からの厚生年金保険料額表


  日本年金機構から、本年9月分(10月納付分)の厚生年金保険料額表が公表されました。
 厚生年金保険の保険料率は、今回の改定で、上限の18.3%に達しました。
 今後は、更なる法改正がない限り、18.3%で固定されることになります。
<引上げ前後の率の比較>
・平成29年8月分まで……18.182%(折半9.091%)
・平成29年9月分まで……18.300%(折半9.150%)
  
 なお、健康保険の保険料率(全国健康保険協会管掌健康保険の都道府県単位保険料率)及び子ども・子育て拠出金の率については、同月からの改定はありませんが、協会けんぽにおいては、これらの率も一体化した都道府県ごとの保険料額表を公表しています。

2017年8月22日火曜日

「女性は長く働きやりがいを持って仕事をしたい」(トーマツイノベーション調査)

 トーマツ イノベーション株式会社は2016年の夏~秋にかけて、約7,500人を対象に行われた調査結果を明らかにしました。

調査から明らかになった重要な結果は
長く働きやりがいを持って仕事をしたい女性が多い傾向にあった。
・「できるだけ長く働き続けたい」と思っている比率は、女性75%、男性67%
女性が仕事をする上で重視していることは「大変でもやりがいがある仕事」がもっとも多い回答となっている。
男性が仕事をする上で重視していることは「給与アップや賞与アップ」、「見返りがある仕事」、「自分の仕事の評価を上げること」
 女性がやりがいを一番に挙げたのに対して、男性は給与や見返り、評価を大事にしていることがわかる。
 意欲もあり、長く働き続けたいと思う女性に、実際長く働いてもらえるようにすることが、企業にとってプラスになると考えられる。
②「実際の状況について感じていることには男女差がある」という点
・「仕事の割り振りや評価の状況について、男性の方が優遇されている」と感じている割合は、男性31%、女性45%と、男女の認識の差が明らかになった。
・「自分のキャリアを引き上げてくれる上司がいる」と感じているかどうかについて、「当てはまらない」と「あまり当てはまらない」を合わせた割合は、女性29.3%、男性22.3%。
・昇進意欲を持っている割合についても、男性57%、女性48%と差が出ている。
③「女性社員の比率」と「業績が上がっているかどうか」には相関関係がある
女性社員比率1割未満の組織において、業績が上向きであると回答した割合は10.1%
女性社員比率1割の組織で18.9%
比率2割の組織で28.5%
比率3割以上の組織では42.2%となっている。
この結果から女性社員比率の多い組織の方が、業績が良いようである。

以上のことから、「女性が長くやりがいを持って働き続けるために、組織的な対策が必要」といえるのではないか。

2017年8月18日金曜日

マイナポータルで保育所の電子申請ができます(内閣府)

 内閣府は、今月15日、「マイナンバーカードでますます便利に!育児の味方!子育てワンストップサービスとは?(1分11秒)」という動画を掲載しました。

 
 今年秋ごろの本格スタートを予定している「子育てワンストップサービス」のプロモーション動画です。当面は保育所の申請書の作成だけですが、2017年秋から電子申請も可能になります。但し、マイナンバーカードが必要です。
 詳しくは、こちらをご覧ください。
<動画「マイナンバーカードでますます便利に!育児の味方!子育てワンストップサービスとは?(1分11秒)」>
http://www.cao.go.jp/bangouseido/link/prmovie18.html

2017年8月16日水曜日

「過労死等に関する実態把握のための労働・社会面の調査研究事業報告書」

厚生労働省では、平成28年度「過労死等に関する実態把握のための労働・社会面の調査研究事業」の報告書を取りまとめました。(※委託事業。委託先:みずほ情報総研株式会社)

 この調査研究は、「過労死等の防止のための対策に関する大綱」(平成27年7月24日閣議決定、以下「大綱」という)において、過労死等の発生要因は明らかでない部分が少なくないため、実態解明のための調査研究が早急に行われることが重要であるとされていることから、平成27年度より実施しているものです。

 平成27年度調査結果の再集計・分析

 ①残業時間の減少に資する対策
  ・労働時間を正確に把握すること
  ・残業手当を全額支給すること
  ・残業を行う場合に『所属長が残業を承認する』こと

 ②年次有給休暇の取得日数の増加に資する対策
  ・労働時間を正確に把握すること
  ・残業手当を全額支給すること
  ・残業時間を0時間に近づけること

 ③メンタルヘルスの状態の良好化に資する対策
  ・労働時間を正確に把握すること
  ・残業手当を全額支給すること
  ・残業時間を0時間に近づけること
  ・残業を行う場合に『所属長が残業を承認する』こと
  ・裁量をもって仕事を進めることができること
  ・「仕事に誇りややりがいを感じる」または「適当な仕事量である」職場環境を構築すること

 ④メンタルヘルスの状態の悪化を招く職場の要因
  ・最長の週の残業時間が30時間以上であること
  ・ハラスメントがある職場

以上の結果から企業として取り組むべき課題

1.労働時間を正確に把握し、残業手当を全額支給する
2.残業を行う場合に、「所属長が残御を承認」し、残業時間を0時間に近づける
3.裁量をもって仕事を進めることができるようにし、「やりがいがあり、適当な仕事量である職場」を構築する
4.ハラスメントを無くす

 企業・労働者調査
  ○自動車運転従事者(バス、タクシー、トラック)に係る調査結果
  ①企業調査、労働者調査共通する所定外労働が発生する主な理由
  ・バス:「仕事の特性上、所定外でないとできない仕事があるため」、「人員が足りないため」
  ・タクシー:「人員が足りないため」、「予定外の仕事が突発的に発生するため」
  ・トラック:「取引先の都合で手待ち時間が発生するため」、「仕事の特性上、所定外でないとできない仕事があるため」
②労働者調査において、業務関連のストレスや悩みの内容
 ・バス運転者:「長時間労働の多さ」
 ・タクシー運転者:「売上・業績等」
 ・トラック運転者:「仕事での精神的な緊張・ストレス」

○外食産業に係る調査結果

①企業調査、労働者調査共通する所定外労働が発生する主な理由
・スーパーバイザー等(※):「人員が足りないため」、「予定外の仕事が突発的に発生するため」
・店長:「人員が足りないため」、「欠勤した他の従業員の埋め合わせが必要なため」
・店舗従業員:「人員が足りないため」、「業務の繁閑の差が激しいため」
 ※スーパーバイザー等とは、スーパーバイザー・エリアマネージャー(複数の店舗を担当し、売上やレイアウト、在庫管理等の店舗運営について支援・指導を行う者)のことをいう。
②労働者調査において、業務関連のストレスや悩みの内容
・スーパーバイザー等と店長:「売上げ・業績等」
・店舗従業員:「仕事での精神的な緊張・ストレス」

 自営業者・法人役員調査結果
・労働時間が長くなると、疲労蓄積度(仕事による負担度)が高い者や、ストレスを感じている者の割合が高くなる。
・休日における息抜き・趣味活動・家族の団らん等の時間が足りていると感じている者については疲労蓄積度(仕事による負担度)が低くなる
・労働時間が長い者であっても、自分のペースで仕事ができる者については、疲労蓄積度(仕事による負担度)が低くなる傾向にある。

詳細については下記を参照ください。
平成28年度「過労死等に関する実態把握のための労働・社会面の調査研究事業報告書」

2017年8月15日火曜日

育児・介護休業法に基づく指針の一部改正(案)


 「子の養育又は家族の介護を行い、又は行うこととなる労働者の職業生活と家庭生活との両立が図られるようにするために事業主が講ずべき措置に関する指針の一部を改正する告示(案)」について、今月10日から、パブリックコメントによる意見募集が開始されています。
 この改正は、当該指針に、「一定の日数については、当該事業主に引き続き雇用された期間が短い労働者であっても、子の看護休暇及び介護休暇の取得ができるようにすることが望ましい」旨の記載を追加しようとするものです。

事業主が講ずべき措置に 関する指針の一部を改正する告示(案)について

労働時間等設定改善指針の一部を改正する告示(案)について

「労働時間等設定改善指針の一部を改正する告示(案)」について、今月10日から、パブリックコメントによる意見募集が開始されています。

 この改正は、当該指針に、「年次有給休暇付与の早期化を検討すること、子どもの学校休業日や地域のイベントに合わせて労働者が年次有給休暇を取得できるよう検討すること、という旨の記載を追加する。また、公民権を行使し、又は公の職務を執行する労働者のための休暇制度等を設けることについて検討すること、という旨の記載を追加する。」といった改正を行おうとするものです。

労働時間等設定改善指針の一部を改正する告示(案)について

労働保険関係各種様式を更新(厚労省)


 厚生労働省より、「労働保険関係各種様式」の一部を更新した旨、お知らせがされています。
 具体的には、「様式第7号(甲)『一括有期事業報告書・総括表(建設の事業)』」が更新されたということです。
こちらからご確認ください。
<労働保険関係各種様式>
http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/roudouhoken01/yousiki.html

契約社員の退職のルール

 契約社員には、契約社員の退職のルールがあることは知っておかなければなりません。

1.契約期間満了の場合

 契約社員は有期雇用契約の為、契約期間が終わり、更新の話がなければ退職することに

なります。

契約期間は、それぞれの契約次第で変わりますが最大で5年となります。

実際は5年以上働くこととも可能ですが、もし5年以上契約が続いてしまうと、労働者の希

望があると無期雇用に転換しなくてはいけないという義務がある為、どの会社でも契約期

間は5年以内で抑えます。

期間満了時の退職の場合、基本的に退職届を提出する必要はありません。

最初の契約時点もしくは契約更新時に、契約満了日が決められており、その日がくれば自

動的に契約は解除となります。

それぞれの会社によって、退職時の手続きは変わってきますので、指示された通りに進め

るようにしましょう。

退職届を提出する必要は基本的にはありませんが、会社の決まりで提出することを指示さ

れたら、提出するようにしてください。

(1)契約を更新しない場合

 会社から契約更新の話があった場合、労働者の意思によって更新するかしないかを選ぶ

ことができます。

そこで更新しないことを選べば、上記の契約期間満了と同じ形になります。

ただし、契約を更新しないことはできるだけ早く伝えるようにしましょう。最低でも1ヶ月

前には更新しない意思を伝えなくてはなりません。

いつまでに伝えるかは会社で定められている就業規則も確認しておきましょう。

2.契約期間内での退職の場合

 契約社員の退職で一番ややこしいのが、契約期間内に退職する場合です。

正社員の場合であれば14日前に退職の意思を会社側に伝えれば良いと労働基準法で決めら

れていますが、契約社員には当てはまりません。

 ①1年未満の契約の場合

契約期間が1年未満の場合、やむを得ない事情がない限りは労働者側の希望だけで退職する

ことができません

やむを得ない事情というのは、労働条件の相違や、パワハラやサービス残業といった問題

がある場合があげられます。

他にも病気の為だったり、育児や介護などの場合も適用されます。

ただ例えば正社員に転職が決まったからだとか、仕事がつまらないから辞めたいといった

時には、労働者の意思だけで辞めることはできません。

もし契約期間内に辞めたいのであれば、会社側にも退職を認めてもらう必要がありますか

ら、誠意をもって伝えることが必要です。

 ②1年以上の契約の場合

 契約期間が1年以上で、かつ1年以上働いている場合は、正社員同様、会社側の同意なく

労働者の意思だけで退職をすることが可能です。

例えば、3年契約で1年働いた後なら、いつでも辞めることが可能です。

この場合は、正社員同様の退職の手続きを踏むようにしてください。

まずは上司に退職を告げ、退職届を提出。その後、会社の指示通りに動くという形です。

会社の合意があれば契約途中での退職も可能

基本的には契約期間内は退職することができない契約社員ですが、会社から合意してもら

えば退職することが可能となります。

その為、もし契約期間内に辞めたいのであれば、会社側にも退職を認めてもらう必要があ

りますから、誠意をもって伝えることが必要です。

2017年8月13日日曜日

春季賃上げの集計結果 妥結額・賃上げ率は前年より減少(厚労省)


 厚生労働省は、労使交渉の実情を把握するため、民間主要企業の春季賃上げ要求・妥結状況を毎年、集計しています。 今月4日は、平成29年の集計結果が公表されました。
 今回の集計対象は、資本金10億円以上かつ従業員1,000人以上の労働組合のある企業312社。
 集計結果のポイントは次のとおりです。
●平均妥結額は6,570円で、前年(6,639円)に比べ69円の減。
 現行ベース(交渉前の平均賃金)に対する賃上げ率は2.11%で、前年(2.14%)に比べ0.03ポイントの減。
 賃上げ率は2%台が4年続いている。
●具体的な要求額を把握できた282社の平均要求額は9,092円で、前年(9,045円)に比べ47円の増。
 詳しくは、こちらをご覧ください。
<平成29 年 民間主要企業春季賃上げ要求・妥結状況を公表します>
http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-12604000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Roushikankeitantou/0000173494.pdf

賃金不払残業に関する監督指導 1,349企業に

 

 厚生労働省は、平成29年8月9日、「平成28年度の監督指導による賃金不払残業の是正結果」を公表しました。
 この是正結果の公表は、平成14年度から毎年度行われているものです。
 今回公表されたのは、全国の労働基準監督署が、賃金不払残業に関する労働者からの申告や各種情報に基づき企業への監督指導を行った結果、平成28年4月から平成29年3月までの期間に不払いだった割増賃金が各労働者に支払われたもののうち、その支払額が1企業で合計100万円以上となった事案を取りまとめたものです。
【平成28年度の監督指導による賃金不払残業の是正結果のポイント】
●是正企業数……1,349企業(前年度比 1企業の増)
 うち、1,000万円以上の割増賃金を支払ったのは、184企業
●支払われた割増賃金合計額……127億2,327万円(同27億2,904万円の増)
●対象労働者数……9万7,978人(同5,266人の増)
●支払われた割増賃金の平均額は、1企業当たり943万円、労働者1人当たり13万円
 
 支払われた割増賃金の平均額は、1企業当たり943万円ということで、決して小さな金額ではありません。日頃から、労働時間は適正に把握しておきたいものです。
 監督指導の対象となった企業では、その監督指導のもと、定期的にタイムカードの打刻時刻やパソコンのログ記録と実働時間との隔たりがないか確認するなど、賃金不払残業の解消のためにさまざまな取組を行い、改善を図っているようです。
 厚生労働省では、引き続き、賃金不払残業の解消に向け、監督指導を徹底していくとのことです。
 詳しくは、こちらをご覧ください。
厚労省:「平成28年度の監督指導による賃金不払残業の是正結果」
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000174218.html
 ※上記のリンク中の【別紙3】では、「賃金不払残業の解消のための取組事例」も紹介されています。

正規雇用へ転換する方の特徴と影響(労働経済分析レポート)

厚労省がレポートを公表 初回のテーマは「正規雇用へ転換する方の特徴と影響」

 厚生労働省は、今月9日、そのホームページ上に、「労働経済分析レポート」を紹介するページを設けました。
 この労働経済分析レポートは、政策立案を進めていく上で労働経済に関する諸課題の分析が重要であるとの認識の下で、様々なテーマについて多様な分析を行うものということです。
 今回は、No.1のレポートして「正規雇用へ転換する方の特徴と影響」がアップされています。
詳しくはこちらからご覧ください。
<労働経済分析レポート(厚労省HP)>
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudouzenpan/roudoukeizai/index.html

2017年8月9日水曜日

厚生労働省関係の制度変更をまとめました

 平成29年4月の厚生労働法関係の主な制度変更をまとめましたので下記をご覧ください。
  ・平成29年度の国民年金保険料
  ・平成29年度の年金額
  ・中小企業等に対する被用者保険の適用拡大
  ・後期高齢者の保険料軽減特例の段階的な見直しについて
  ・地域医療連携推進法人制度の創設
  ・医療費助成の対象となる小児慢性特定疾病の追加
  ・医療費助成の対象となる指定難病の追加
  ・労災保険の介護(補償)給付額の改定
  ・改正雇用保険法の一部施行
  ・改正職業安定法の一部施行
  ・次世代育成支援対策推進法施行規則の改正施行
  ・平成29年4月から平成30年3月の児童扶養手当等の手当額

 詳細をご覧になりたい方は下記をクリック

厚生労働省関係の制度変更一覧(平成28年4月以降)

2017年8月8日火曜日

パートタイム労働者の戦力アップのための職務評価




 安倍首相は、8月3日の記者会見で「働き方改革」は実行段階に入った。戦後ずっと続いてきた長時間労働の慣行を断ち切る同一労働同一賃金を導入し、正規と非正規の壁を打ち破ると宣言しました。
 雇用形態が多様化する中で、従来の補助的とされた仕事に限らず、役職に就くなど基幹的な働き方をするパートタ イム労働者も増加するなど、パートタイム労働者の働き方がより多様化する傾向が見られます。 その一方で、パートタイム労働者の待遇がその働き・貢献に見合ったものになっていない場合もあり、 正社員との不合理な待遇の格差を解消し、働き・貢献に見合った公正な待遇を確保することが重要な課題となっています。
 パートタイム労働者の公正な待遇を確保することは、パートタイム労働者の納得性を高め、能力発揮や活躍の機会を与えることとなるとともに、企業活動の活性化に繋がり、業績向上にも大きく貢献するものです。
 厚生労働省では、詳細な職務評価が可能な要素別点数法による職務評価により、正社員との均等・均衡待遇の現状を把握した上で、各企業の人材活用戦略に応じた処遇制度を検討するための方法を紹介しています。  
 要素別点数法とは、職務内容を構成要素ごとに点数化し、その大きさを比較する手法です。パート タイム労働者と正社員の均等・均衡待遇がどの程度確保されているかをチェックすることができ、パー トタイム労働者の果たしている職務をより正確に把握し、納得性を高めるために役立つと考えられます。

以下に関連サイトを紹介しますので参考にしてください。

職務評価実施のガイドライン

「働き方改革」は実行段階へ(安倍首相の記者会見より)

 気になる働き方改革については、「働き方改革実行計画」を取りまとめた加藤勝信氏が厚生労働大臣に任命され、働き方改革担当大臣も兼務することになりました。
 内閣改造に関する記者会見において、安倍総理は、次のように述べています。
●戦後ずっと続いてきた長時間労働の慣行を断ち切る同一労働同一賃金を導入し、正規と非正規の壁を打ち破る。働き方改革はいよいよ実行の段階に移ります。
 
  政府は、今秋の臨時国会に、高所得の一部の専門職を労働時間規制から外す「高度プロフェッショナル制度」などと「時間外労働の上限規制」をセットにした労働基準法改正案を提出する方針です。
 初閣議で閣議決定された基本方針では、「人づくり革命」を断行する、「一億総活躍」社会の実現の一環として、大胆な「働き方改革」を進めるなどの方針が示されました。
 なお、今回の内閣改造で、人づくり革命担当大臣というポストも新設されました。そこまで力を入れる「人づくり革命」の動向にも注目です。

くるみん認定等の新基準の解説資料を公表(日商)


 日本商工会議所は、今月3日、本年4月に改正された「くるみん認定・プラチナくるみん認定の新基準に関する解説資料」を作成し、公表しました。

 くるみん認定・プラチナくるみん認定とは、
①次世代育成支援対策推進法に基づき行動計画の策定・届出
②行動計画に定めた目標を達成するなどの一定の要件を満たす
子育てサポート企業として認定
 認定を受けると、企業のイメージアップにつながるほか、公共調達における加点評価税制面での優遇措置があります。
 厚生労働省は、本年4月に認定基準の改正を行ったところですが、この解説資料は、新基準の要件や、中小企業に新基準を適用した場合の影響等が、ケーススタディを交えてわかりやすく解説されています。
 2017年4月1日からの新くるみん・認定基準  ここがポイント! 
☺男性の育児休業取得率をより高い目標へ
☺育児休業以外の休暇制度による男性の育児参加も評価対象に
☺労働時間の基準を追加
☺「関係法令に違反する重大な事実」の範囲を拡大
☺認定マークの変更(マーク周辺の文字や☆配置の変更)
詳しくは、こちらをご覧ください。

2017年8月2日水曜日

東京社労士会は「働き方改革」の支援方法を公表

 東京都社会保険労務士会は、政府が公表した「働き方改革実行計画」に基づいて実施される今後の法改正・諸 施策の円滑な実施や履行の確保に資する具体的な活動を公表しました。

以下のような取り組むを行います。
1.「働き方改革」に関し、関係行政機関等からの協力要請に迅速に対応し、国民の利便性向上を図るべく積極的に情報発信を行う
2.「人を大切にする企業づくり」をテーマとして 掲げ、我が国における労働環境のさらなる改善に寄与する取り組みを進める
3.これまで取り組んできた「サ イバー法人台帳ROBINS」の活用とともに「経営労務診断」「労働条件審査」等の施策について、一層の推進を図り、労働環境の改善 に資する

東京社労士会の「働き方改革」支援の具体的内容はこちら

「技術革新とこれからの働き方などに適応した基本的な政策の方針」 労働政策基本部会が初会合


 厚生労働省は、先月31日に開催された「第1回労働政策審議会労働政策基本部会」の資料などを公表しました。
 この部会、労働政策審議会の部会の一つとして新たに設置されたものですが、
全体的なテーマは、「技術革新とこれからの働き方に適応した基本的な政策の方針について」です。
具体的なテーマは下記の9つです。
1. 同一労働同一賃金など非正規雇用の処遇改善
2. 賃金引き上げと労働生産性の向上
3. 時間外労働の上限規制の在り方など長時間労働の是正
4. 雇用吸収力の高い産業への転職・再就職支援、人材育成、
格差を固定化させない教育の問題
5. テレワーク、副業・兼業といった柔軟な働き方
6. 働き方に中立的な社会保障制度・税制など女性・若者が活
躍しやすい環境整備
7. 高齢者の就業促進
8. 病気の治療、そして子育て・介護と仕事の両立
9. 外国人材の受入れの問題
来年6月頃までに報告書を取りまとめる予定です。
基本的な考え方は下記の「働き方改革について」をご覧ください。
 詳しくは、こちらをご覧ください。
<第1回労働政策審議会労働政策基本部会議事次第>
・ http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000173132.html