2016年6月26日日曜日

労働保険の「年度更新申告書計算支援ツール」の紹介 厚生労働省

 厚生労働省のサイトに「年度更新申告書計算支援ツール」(H27確定/H28概算用)が掲載されている。
(年度更新申告書計算支援ツール)
  • 年度更新申告書計算支援ツール(継続事業用) Excel2007 [423KB]  
  • 年度更新申告書計算支援ツール(継続事業用:雇用) Excel2007 [331KB]  
  • 年度更新申告書計算支援ツール(建設事業用) Excel2007 [1,479KB]  
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 このツールは、労働保険の年度更新に際して、『算定基礎賃金集計表』のページに「労働者数」や「賃金額」等の必要事項を入力していけば、集計表はもちろんのこと、「申告書イメージ」まで出来上がるというもの。
 特に今回の年度更新では、二元事業(建設業等)における消費税の扱いがややこしいので、工事実績を記入すれば自動的に計算してくれるのは便利だし、間違いが無いので安心できる。

 しかし、難点もいくつかあるので、指摘しておきたい。
  1.出来上がった申告書イメージはそれをプリントアウトしても申告書にならない。労働局から郵送された『申告書』(複写紙)に書き写さなければならないのだ。
  2.給与計算ソフトを利用していれば『算定基礎賃金集計表』は作成できてしまうので、人数や金額を各月ごとに再度入力(もしくはエクスポート)するのが面倒。「申告書イメージ」のページにいきなり入力できると便利なのだが。
  3.「保険料率」や「納付済保険料」は、利用者が自分で手入力するようになっているので、ここで間違える可能性が高い。「労働保険番号」の入力欄があるのだからオンライン照会するシステムは構築できそうだが、それをやるにはパスワードの設定も必要だし、そこまで作り込むメリット(利用者からの要望)が無いのだろう。
  4.「excel97-2003」では機能の大幅な損失や再現性の低下が見られるらしい。ただ掛け算と割り算をさせるだけの単純なツールなのだから、できるだけ多くの人に使ってもらえるようにすれば良かったのに、勿体ない。
  
 と、不満を述べてはみたものの、概ね満足度は高い。会社の人事労務を担当されている方は、上記のことを承知したうえで、使ってみてはどうだろうか。
 ちなみに、今年の年度更新受付は「7月11日(曜日の関係)まで」となっている。

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